BICYCLE TRAFFIC RULES
自転車は「車のなかま」。
信号も右折も、図で確かめよう。
自転車は、道路交通法では「軽車両」という車両の一種です。車道の左端を走り、信号は原則として車両用信号に従い、右折は「二段階右折」をします。2026年4月1日からは、16歳以上の人の自転車の交通違反にも「青切符」(反則金)が使われるようになりました。この記事では、走っていて迷いやすい「信号はどれを守るの?」「右折はどうするの?」を中心に、警察庁の『自転車ルールブック』と法律の条文をもとに、図でわかりやすく整理します。
2026年9月30日時点の道路交通法・道路交通法施行令と、警察庁『自転車ルールブック』(令和7年9月)にもとづいています。
この記事の要点
- どこを走る?
- 車道の左端を、車と同じ向きに走ります。歩道を走れるのは「普通自転車歩道通行可」の標識があるとき、13歳未満・70歳以上などの人が運転するとき、やむを得ないときだけです。
- どの信号を守る?
- 車道では車両用信号です。横断歩道を渡るときと、歩行者用信号に「歩行者・自転車専用」の標示があるときは、歩行者用信号に従います。
- 右折は?
- 二段階右折です。左端に沿って交差点の向こう側まで直進し、向きを変えて、進みたい方向の信号が青になってから直進します。
- 違反すると?
- 2026年4月1日から、16歳以上の人の違反に青切符(反則金)が使われます。ながらスマホ12,000円、信号無視6,000円、一時不停止5,000円など。酒気帯び運転は刑事罰の対象です。
この記事は、自転車の交通ルールを一般的に解説したものです。実際に違反になるかどうかは、その場所の標識・標示や交通の状況、各都道府県の公安委員会規則などをもとに、警察が個別に判断します。この記事のとおりに走れば違反にならない、と保証するものではありません。詳しくは記事末の「この記事の情報について」をご覧ください。
WHERE TO RIDE
自転車の交通ルールの基本:車道の左端を走る
歩道と車道の区別がある道路では、自転車は車道を走るのが原則です(道路交通法第17条第1項)。そのうえで、道路の左側の端に寄って走ります(第17条第4項、第18条第1項)。
自転車は車道の左端を、車と同じ向きに走ります。右側を走ると「逆走」です。
道路の右側を走る「逆走」は、通行区分違反として反則金6,000円の対象です。対向車から見えにくく、交差点では車から見落とされやすいため、とても危険です。
歩道を走ってよいのは、次の3つのときだけ
- 標識・標示があるとき
- 「普通自転車歩道通行可」の標識や標示がある歩道。
- 運転する人が
- 13歳未満の子ども、70歳以上の人、一定の身体の障害がある人。
- やむを得ないとき
- 道路工事や駐車車両が続いて車道の左側を走りにくいとき、車の交通量が著しく多く車道が狭いときなど。
歩道を走るときは、歩道の中央から車道寄りの部分を、すぐに止まれる速さ(徐行)で走ります。歩行者の通行を妨げそうなときは一時停止します(第63条の4第2項)。歩道に自転車の通行部分が標示(普通自転車通行指定部分)されていれば、そこを徐行します。歩行者がいないときは、歩道の状況に応じた安全な速度で進めます。守らないと、歩道徐行等義務違反で反則金3,000円の対象です。なお、上の3つに当てはまる場合でも、警察官などが歩行者の安全のために「この歩道を通行しないように」と指示したときは、歩道を走れません。
※歩道を走れるのは「普通自転車」(長さ190cm・幅60cm以内など、一定の基準を満たす自転車)です。自転車専用の通行帯(自転車レーン)や自転車道がある道路では、そこを走ります。車道にある青い矢羽根のマークは走る位置と向きの目安で、そこを走ることを義務づけるものではありません。歩道のない道路の路側帯は、道路の左側のものなら、歩行者の通行を著しく妨げる場合を除いて走れます。そのときは歩行者の通行を妨げない速度と方法で走ります(第17条の3)。白の二本線の「歩行者用路側帯」は走れません。自転車の定義や標識の意味は「自転車とは?定義と交通ルール」でも解説しています。
TRAFFIC SIGNALS
自転車はどの信号を守る? 3つのパターンで覚える
答えは「どこを走っているか」で決まります。車道を走っているときは車両用信号、横断歩道を渡るときは歩行者用信号です。ただし、歩行者用信号に「歩行者・自転車専用」の標示があれば、車道を走っていても歩行者用信号に従います(道路交通法第7条、道路交通法施行令第2条)。
車道を走るとき
→ 車両用信号
丸いランプが3つ並んだ信号に従います。赤なら停止線の手前で止まります。
「歩行者・自転車専用」の標示があるとき
→ 歩行者用信号
歩行者用信号にこの標示板が付いていれば、車道を走っていても歩行者用信号に従い、停止線で止まります。
横断歩道を渡るとき
→ 歩行者用信号
横断歩道を通って道路を渡るときは、歩行者用信号に従います。
オレンジの丸が、その場面で従う信号です。
黄色・点滅・止まる位置も確認
- 車両用の黄信号
- 安全に止まれない場合を除き、停止位置を越えて進んではいけません。
- 歩行者用の青の点滅
- 横断歩道を渡ろうとしている自転車は、渡り始めてはいけません。
- 止まる位置
- 停止線があればその直前。歩道を走っていて停止線がないときは、交差点の直前(すぐ手前に横断歩道があれば、その直前)。
信号無視は反則金6,000円(点滅信号の無視は5,000円)の対象です。2024年(令和6年)の自転車の交通違反の検挙は、信号無視と一時不停止で8割以上を占めています。
横断歩道を自転車で渡るときの条件
自転車で道路を横断するときは、横断歩道を通ることもできます。ただし、次の3つを守ります。
- 歩行者の邪魔になるなら乗らない
- 横断中の歩行者の通行を妨げるおそれがあるときは、自転車に乗ったまま横断してはいけません(第25条の2第1項)。反則金5,000円。
- 近くの自転車横断帯を使う
- 近くに自転車横断帯があるときは、自転車横断帯を通って渡ります(第63条の6)。
- 歩行者用信号に従う
- 上の3つ目のパターンのとおり、横断歩道では歩行者用信号に従います。青が点滅したら、渡り始めてはいけません。
自転車を押して歩いている人は「歩行者」として扱われます(第2条第3項第2号)。人の多い歩道や横断歩道では、降りて押して歩くのがいちばん確実です。
RIGHT TURN
自転車の右折は「二段階右折」
自転車は、車のように交差点の中心寄りから右へ曲がることはできません。道路の左端に寄ったまま交差点の向こう側までまっすぐ進み、そこで向きを変えてから、もう一度まっすぐ進みます。これが「二段階右折」です(道路交通法第34条第3項)。
青の線が1段階目、オレンジの線が2段階目。赤の点線のような曲がり方は違反です。
第34条第3項は信号の有無で区別していないため、信号のない交差点で右折するときも、左端に寄って交差点の端に沿って進みます。
二段階右折をしないと、交差点右左折方法違反で反則金3,000円、信号のある交差点では信号無視として反則金6,000円の対象になります。
左折するときは、手前から道路の左端に寄り、左端に沿って徐行して曲がります(第34条第1項)。交差点の近くに自転車横断帯があるときは、自転車横断帯を通って渡ります(第63条の6、第63条の7)。
INTERSECTION
交差点で守ること:一時停止・徐行・歩行者優先
自転車と自動車の死亡・重傷事故(2020〜2024年の合計)は、出会い頭と右左折時の衝突が8割以上を占めます。交差点では次の4つを守りましょう。
「止まれ」では必ず止まる
一時停止の標識がある交差点では、停止線の直前(停止線がなければ交差点の直前)で一時停止します(第43条)。反則金5,000円。
見通しの悪い交差点は徐行
信号がなく左右の見通しがきかない交差点や、曲がり角の近くでは徐行します(第42条)。反則金5,000円。
信号のない交差点の優先
交わる道路が優先道路や明らかに広い道路なら、その車の進行を妨げず、徐行して入ります。道幅が同じくらいなら、左から来る車両が優先です(第36条)。反則金5,000円。
横断歩道は歩行者が先
横断歩道を渡っている、または渡ろうとしている歩行者がいるときは、手前で一時停止して通行を妨げないようにします(第38条第1項)。反則金6,000円。
LAW CHANGES
自転車の法改正で何が変わった? 3つの節目
ここ数年で、自転車のルールは大きく3回変わりました。
- 2023.4.1ヘルメットの着用が、すべての人の努力義務に運転する人は自分がかぶるだけでなく、同乗させる人にもかぶらせるよう努めます。保護者は、自転車に乗る子どもにかぶらせるよう努めます。かぶらなくても反則金の対象にはなりません。
- 2024.11.1「ながらスマホ」と「酒気帯び運転」に罰則スマホを手に持って通話したり画面を注視したりする運転は、6か月以下の拘禁刑または10万円以下の罰金。事故を起こすなど交通の危険を生じさせると、1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金。酒気帯び運転は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。スマホホルダーに付けた画面でも、注視しながら運転することは禁止されています(第71条第5号の5)。
- 2026.4.1青切符の導入/車が自転車の横を通るときのルール16歳以上の人の自転車の反則行為に青切符が使われるようになりました。同じ日から、車が自転車の右側を通過するとき(追い越す場合を除く)に十分な間隔がなければ、車は間隔に応じた安全な速度で進み(第18条第3項)、自転車はできる限り道路の左端に寄る(第18条第4項)ルールも始まっています。
※罰則は現在の条文の表記です(2025年6月から「懲役」は「拘禁刑」に変わりました)。お酒を飲んだら、量にかかわらず自転車を運転してはいけません(第65条第1項)。罰則の対象となる「酒気帯び運転」は、血液1mlにつき0.3mg以上、または呼気1Lにつき0.15mg以上のアルコールを体に保有して運転することです。青切符という制度そのものの意味は「自転車の青切符は、私たちが真の市民権を得るためのスタートラインになるか」でも考えています。
BLUE TICKET
自転車の青切符:すぐ反則金になる? 主な反則金一覧
警察は、自転車の違反を見つけたら、基本的にはその場で指導警告を行います。検挙されるのは、事故の原因になるような悪質・危険な違反のときです。この考え方は、青切符の導入の前後で変わっていません。
- 指導警告
- 悪質・危険とまではいえない違反。16歳未満の人の違反も、原則として指導警告です。
- 青切符(反則金)
- 16歳以上の人の反則行為のうち悪質・危険なもの。例:スマホを手に持って画面を見ながら運転した、信号無視で交差点に入り青信号の車に急ブレーキをかけさせた、警察官の警告に従わず右側通行を続けた。反則金を納めれば刑事手続に進まず、いわゆる「前科」はつきません。
- 刑事手続(赤切符など)
- 酒酔い・酒気帯び運転、妨害運転(あおり運転)、ながらスマホで実際に交通の危険を生じさせたとき、違反が原因で交通事故を起こしたときなど。
主な反則金(自転車)
| 違反の名前 | こんなとき | 反則金 |
|---|---|---|
| 携帯電話使用等(保持) | スマホを手に持って通話する、画面を注視する | 12,000円 |
| 遮断踏切立入り | 遮断機が閉じようとしている、警報機が鳴っている踏切に入る | 7,000円 |
| 信号無視 | 赤信号で進む。信号のある交差点で二段階右折をしない | 6,000円点滅信号は5,000円 |
| 通行区分違反 | 車道の右側を走る(逆走)。走れない歩道を走る | 6,000円 |
| 横断歩行者等妨害等 | 横断歩道を渡る歩行者の通行を妨げる | 6,000円 |
| 安全運転義務違反 | ハンドルから手を離して運転する など | 6,000円 |
| 指定場所一時不停止等 | 「止まれ」の標識で止まらない | 5,000円 |
| 無灯火 | 夜間にライトをつけない | 5,000円 |
| 公安委員会遵守事項違反 | 傘を差して運転する。安全な運転に必要な音が聞こえない状態でイヤホンを使う(オープンイヤー型でも音量しだいで該当) | 5,000円 |
| 自転車制動装置不良 | ブレーキがない、または故障した自転車に乗る | 5,000円 |
| 被側方通過車義務違反 | 十分な間隔がないまま車が右側を通るとき、左端に寄らない | 5,000円 |
| 歩道徐行等義務違反 | 歩道で徐行しない、歩行者を妨げるのに止まらない | 3,000円 |
| 並進禁止違反 | ほかの自転車と横に並んで走る | 3,000円 |
| 交差点右左折方法違反 | 二段階右折をしない など | 3,000円 |
| 軽車両乗車積載制限違反 | 二人乗りをする | 3,000円 |
※警察庁『自転車ルールブック』の資料1と本文の説明から、代表的なものを抜き出しています。自転車の反則行為はこのほかにもあります。並進は「並進可」の標識がある道路では2台まで認められます。二人乗りは、16歳以上の保護者が小学校入学前の子どもを幼児用座席に乗せる場合や、タンデム自転車・三輪の自転車で乗車用の座席がある場合などは、公安委員会規則で認められています(内容は都道府県ごとに違います)。
※14歳以上の人が、信号無視や一時不停止などの危険な違反(16種類)で3年以内に2回以上検挙されたり事故を起こしたりすると、「自転車運転者講習」(3時間・受講料が必要)の受講が命じられます。
STAY SAFE
自分を守るための交通安全:ライト・ヘルメット・点検
ルールを守ることに加えて、事故にあったときの被害を小さくする備えも大切です。
夜はライトをつける
夜間のライト点灯は義務です(第52条第1項)。ライトを消していた(または付いていない)ときの致死率は、点灯していたときの約1.8倍です(2020〜2024年)。
ヘルメットをかぶる
2024年の自転車乗用中の死者の約5割は頭部を負傷していました。頭部を負傷した人の致死率は、ヘルメットをかぶっていなかった人が、かぶっていた人の約1.4倍です(2020〜2024年)。
乗る前に点検する
ブレーキ、タイヤ、反射器材、ベル(警音器)などを点検しましょう。ブレーキのない自転車に乗ると反則金5,000円の対象です。
車が自転車の右側を通過するときについて、警察庁は「少なくとも1メートル程度の間隔をあけることが安全」「1メートル程度をあけられないときは時速20〜30キロメートル程度で」という目安を示しています。自転車の側も、十分な間隔がないまま車が右側を通るときは、できる限り道路の左端に寄りましょう。
もし事故を起こしたら、自転車でも、けが人を救護して警察に報告する義務があります(第72条第1項)。また、自転車の損害賠償責任保険への加入を条例で義務にしている都道府県もあります。
FAQ
よくある質問
自転車の青切符はいつから、何歳から対象ですか?
2026年4月1日から始まりました。対象は16歳以上の人です。16歳未満の人の違反は、原則として指導警告になります。ただし、交通ルールを守らなければならないことは年齢に関係ありません。
自転車で信号無視をすると反則金はいくらですか?
6,000円です。点滅信号の無視は5,000円です。信号のある交差点で二段階右折をしなかった場合も、信号無視として6,000円の対象になります。
自転車の二段階右折とは何ですか?
自転車が交差点で右折するときの方法です(道路交通法第34条第3項)。道路の左端に沿って交差点の向こう側まで直進し、そこで向きを右に変え、進みたい方向の信号が青になってから直進します。信号のない交差点でも、左端に寄って交差点の端に沿って進みます。
右折の青い矢印信号が出たら、自転車も右に曲がれますか?
曲がれません。道路交通法施行令第2条では、青色の矢印信号について、右折する自転車などの軽車両は「直進する軽車両」とみなすと定めています。自転車は二段階右折で、進みたい方向の信号が青になってから渡ります。
自転車で歩道を走ってもいいですか?
原則は車道です。「普通自転車歩道通行可」の標識や標示があるとき、13歳未満・70歳以上・一定の身体の障害がある人が運転するとき、車道の状況からやむを得ないときだけ歩道を走れます。その場合も車道寄りを徐行し、歩行者を優先します。
自転車を押して歩けば、歩道や横断歩道を通ってもいいですか?
通れます。二輪や三輪の自転車を押して歩いている人は、道路交通法では「歩行者」として扱われます(第2条第3項第2号)。歩道を走れない場所や、歩行者の多い横断歩道では、降りて押して歩きましょう。
イヤホンをつけて自転車に乗ってもいいですか?
安全な運転に必要な音や声(車の警音器、緊急車両のサイレン、警察官の指示など)が聞こえない状態でイヤホンを使うことは、すべての都道府県で禁止されています(公安委員会遵守事項違反、反則金5,000円)。警察庁の自転車ルールブックでは、片耳だけの装着や、耳をふさがないオープンイヤー型・骨伝導型は、必要な音や声が聞こえる限り違反にならないとしています。逆にいえば、オープンイヤー型や片耳でも、音量が大きくて周りの音が聞こえなければ違反です。細かな書きぶりは都道府県の規則ごとに違います。
ヘルメットをかぶらないと反則金はありますか?
ありません。ヘルメットの着用は努力義務で、反則金の対象ではありません。ただ、自転車乗用中の死者の約5割が頭部を負傷しており、命を守るためにかぶることが大切です。
旅先でレンタサイクルに乗るときもルールは同じですか?
同じです。道路交通法は全国共通です。傘差しやイヤホンのように都道府県の公安委員会が定めるルールもあり、細かな内容は都道府県ごとに違うことがあるため、旅先の県警察のページもあわせて確認すると安心です。
ルールを確かめたら、走りに行こう
全国のサイクリングイベントを、申込の受付状況つきでまとめています。
- この記事は、道路交通法・道路交通法施行令と警察庁の資料をもとに、自転車の交通ルールを一般的に解説したものです。個別の事例について法的な判断を示すものではありません。
- 違反になるかどうか、指導警告・青切符・刑事手続のどれで扱われるかは、その場所の標識・標示、交通の状況、行為のしかたなどから、警察が個別に判断します。この記事の内容に従っていても、状況によっては違反になる場合があります。
- 傘差し運転やイヤホンの使用、二人乗りなど、一部のルールは都道府県の公安委員会規則で定められていて、内容は都道府県ごとに違います。走る地域の都道府県警察の情報もあわせてご確認ください。
- 法令や規則は改正されることがあります。記事の内容は2026年9月30日時点のものです。
- この記事の情報を利用したことで生じた損害や不利益(反則金の納付などを含みます)について、当サイトは責任を負いかねます。判断に迷うときは、最寄りの警察署にご確認ください。




