「サイクルイベント」じゃなくて“遊びのフェス”だった
12月6日〜7日の2日間、千葉の幕張で開催されたサイクルイベント「BIKELAND 幕張」をレポートします。「自転車のイベント」と聞くと、多くの人が思い浮かべるのはレース好きな人が集まって、ピチピチのウェアで本気で走る世界かもしれません。でも、「BIKELAND (バイクランド)」は、いい意味でそのイメージを裏切ってくるイベントです。主催者が掲げているコンセプトは、「みんなで楽しむ自転車の運動会&文化祭」。大人も子どもも、走ってもいいし、走らなくてもいい。自転車にそこまで興味がなくても、一日中“遊べてしまう”不思議なフェスなんです。

バイクロアからアップデートした「運動会×文化祭」
バイクロアからアップデートした「運動会×文化祭」 もともとこのイベントは、各地で開催されてきた「バイクロア」という自転車イベントがルーツ。それが今年、「自転車の運動会」と「自転車の文化祭」をミックスしたアウトドアイベントとして「バイクランド(BIKELAND)」にアップデートされました。 ここでおもしろいのは、「レースイベント」から「フェス」へと軸足を移していること。
- 公園内に特設されたオフロードコースを走るシクロクロスレース
- ランニングなど、自転車を使わないスポーツコンテンツ
- 多彩なマーケットとフードブース
こうしたコンテンツを横断的にミックスしているのが、従来の自転車イベントとの大きな違いです。
「走らない人」も主役になれる仕掛け

1. ただのレース観戦で終わらない
バイクランドは、レースを眺めて「うわー、速いなぁ」で終わるイベントではありません。
会場には、自転車ブランドやアウトドアブランド、アパレル、コーヒーショップなど、
さまざまなマーケットブースが立ち並びます。
たとえば:
- デザインやフィット感にこだわったヘルメットブランドの試着・販売
- サステナブルなコーヒーを届けるロースターのフリーコーヒーやグッズ販売
- アウトドアやライフスタイルを軸にしたセレクトショップ的な出店
「自転車イベントに来たつもりが、気づいたら服やコーヒーや小物を見て回っていた」
そんなフェス会場ならではの楽しみ方ができます。
2. 犬と一緒に走る「ワンクロ」、走るだけの「悪路駅伝」

(https://https://bikeland.jp/makuhari/race/ から)
コンテンツの中には、そもそも自転車を使わない種目もあります。
- 愛犬と一緒に走る「ワンクロ」(犬+自転車/犬+ランニング)
- 自転車なしでオフロードコースをタスキでつなぐ「悪路駅伝」などのランニングイベント
つまり、「自転車イベントに来たランナー」や「犬連れの家族」も主役になれる構成。
“バイクランド”という名前だけど、自転車だけにこだわらない遊びの幅があります。
- ラジコンと自転車、そしてランを組み合わせた漫画のような総合力で競うミックスレース
- 20インチ以下の小径車だけで走るレース
など、様々な競技も盛りだくさんで、予約不要で当日の飛び入り参加もできます。

3. 「勝つこと」より「楽しむこと」が目的
バイクランドの面白いところは、イベント全体の空気感です。
主催側は、
2歳から70歳まで、日本代表クラスの選手も、近所の主婦も、みんながそれぞれの楽しみ方で走る
というスタンスを打ち出していて、「楽しんだ人がみんな優勝」という雰囲気があります。
ガチのレースを観戦するのが好きな人もいれば、
仮装して走ったり、家族で出てみたり、写真を撮りながらゆるく楽しんだり。
「スポーツの大会」というより、
運動会のようなわちゃわちゃ感と文化祭のような雑多な盛り上がりが混ざり合った空気です。

自転車に興味がない人にこそおすすめしたい理由
フードフェス+外遊び+ちょっと自転車、くらいの感覚で楽しめる
BIKELANDを一言でいうと、
「フードフェスと外遊びに行ったら、そこに自転車レースがあった」という感覚が近いかもしれません。
- おいしいコーヒーやフードを片手に、芝生でのんびりする
- マーケットでお気に入りのウェアや雑貨を見つける
- その合間に、「ちょっとコースを見に行ってみようか」とレースを覗きに行く
自転車の知識がゼロでも、まったく問題なし。
むしろ、「なんか楽しそうだから来てみた」くらいの人が一番おいしい楽しみ方をできるイベントです。
“カルチャーとしての自転車”に触れられる
もうひとつの魅力は、自転車を「スポーツ」ではなく「カルチャー」として体感できること。
- 服やバッグ、アウトドアギア
- コーヒーやクラフトビール
- ローカルなショップやブランド
こうした要素が自転車と自然に混ざり合うことで、
「自転車って、競技だけじゃなくて、ライフスタイルの一部なんだ」と感じられるはずです。
サイクリングを始めるかどうかは別として、 “自転車まわりの世界観”に触れてみたい人には、最高の入口になると思います。
まとめ
今回、イベント参加してみてとても楽しかったです!自転車だけではなく、アパレルや特徴的なフードカーも多数ありました。自転車人口の裾野を広げるためには、競技や移動手段としてだけではない様々な自転車の遊び方を増やし、大人から子供まで多くの人が楽しめるようにしていくことが重要だと思いました。

