vol.5 株式会社モンベル「アウトドアの可能性を信じて、ミッションを推進」

SEA TO SUMMIT

アウトドア用品を幅広く展開している株式会社モンベル。ウェアやギアの企画販売だけでなく、人力による移動手段で自然を体感する環境スポーツイベントや新しい旅のスタイルの提案もされています。

今回のインタビューでは、広報部の設楽文昭さんに事業や自転車関連のお取り組みについてお話を伺いました。

モンベル設楽様

広報部 設楽文昭さん

2008年に入社、店舗勤務を経て2011年より広報部勤務。
高校時代は山岳部として活動し、大学時代もアウトドア体験を重ねる。

目次

アウトドアの魅力を届ける事業

HaNeRi:モンベル様は幅広い事業や活動をされている印象があります。改めて事業内容を教えてください。

設楽:モンベルグループは総合アウトドアブランドとしてアウトドアスポーツ用品の企画、製造、販売を中心に、全国に展開する直営店の運営やイベント企画、旅行業、保険業、また、地域活性コンサルティングや出版、建築設計など多岐に渡って活動しています。

HaNeRi:「SEA TO SUMMIT(シー トゥー サミット)」という環境スポーツイベントも開催していらっしゃいますね。こちらはどんなイベントですか。

設楽:「SEA TO SUMMIT」は、人力のみで海(カヤック)から里(自転車)、そして山頂(登山)へと進む中で、自然の循環に思いを巡らせ、かけがえのない自然について考えようという環境スポーツイベントです。参加者はアクティビティを楽しみながら地域の自然や文化、食の魅力に触れ、またその地域を訪れる。そんな楽しみが詰まったイベントです。モンベルは地域の実行委員会に加わる形です。

HaNeRi:過去大会の様子をお写真などで拝見すると、皆さんとても楽しそうな様子が伝わってきますね!

SEA TO SUMMITでの登山の様子
SEA TO SUMMITでの登山の様子

ジャパンエコトラック

HaNeRi:「SEA TO SUMMIT」のコンセプトをもとに、2014年より提唱されている「ジャパンエコトラック」についても教えてください。

設楽:トレッキング・サイクリング・パドルスポーツといった人力による移動手段で、日本各地の豊かで多様な自然を体感し、地域の歴史や文化、人々との交流を楽しみながら、旅をする。そんな新しい旅のスタイルが「ジャパンエコトラック」です。

自ら大地を、あるいはペダルを踏み、季節の移ろいや標高の変化を五感で感じる人力の旅。車では見過ごしてしまうような小さなスポットも、歩きや自転車によるスローな旅なら、気ままに立ち寄ることができます。その土地の魅力や自然を細やかに肌で感じられるのが特長です。365日いつでも、自然を体感し、地域の歴史や文化を味わい、人々との交流をはかりながら旅をすることがコンセプトです。

ジャパンエコトラックの様子
ジャパンエコトラックの様子

HaNeRi:ジャパンエコトラックで紹介されているエリアやルートはどれも魅力的ですが、ルートはどのように決めていらっしゃるのですか。

設楽:各地域の魅力を感じながら、ユーザーがおもしろいと思えるルートを登録しています。地域で既に作られているルートから新規のルートまで、その土地で実際にアクティビティを体験しながら地域の皆様と協議して決めています。

HaNeRi:実際にジャパンエコトラックを利用したユーザーの感想はいかがでしたか。

設楽:「魅力的なエリアが多い」「アウトドアのアクティビティが一覧になっていて分かりやすい」という感想がありました。アプリについては、「ナビゲーションがあって便利」「スタンプを獲得できて面白い」などのお声もいただいています。

HaNeRi:ジャパンエコトラックはアプリも充実していますよね。こだわっているポイントがあれば教えてください。

設楽:各機能にこだわりがあり、ルート検索機能ではアクティビティやエリアからのルート検索と走行距離や獲得標高、体力レベルなどで絞り込みができます。

GPS地図機能もあるので、ルート、施設情報、見どころ、現在地が確認でき、デジタルスタンプ機能と合わせることでルート完走の楽しみも広がります。

マイページ機能では過去の活動記録やアクティビティ別の総活動距離・時間・獲得標高を記録できます。また、獲得したデジタルバッジは一覧で確認できます。

アクティビティ検索
アクティビティ検索画面
ルート紹介画面
ルート表示画面
マイページ
マイページ画面

HaNeRi:行きたいエリアや体験したい種目など、自身で何を優先したいかを決めてアクティビティを探せるのがとても便利ですね。遊びたいエリアややりたいことが尽きません。

自社開発自転車「シャイデック」

HaNeRi:モンベル様の自転車に関する取組みについて教えてください。

設楽:モンベルはサイクリストをサポートする自転車用品を取り扱っています。ウェアやグローブ、ザック、ツーリングバッグ、シューズ、ヘルメット、リンコウバックにポンプやボトルなど広範囲に渡ります。

車体についてはモンベルが独自に開発した自転車「シャイデック」があります。アウトドアスポーツを通じて広大な自然を楽しむ「SEA TO SUMMIT」などの活動から得た経験を元に、日本のフィールドを快適に走るために誕生した自転車シリーズです。シャイデックはフレーム設計からパーツの選定に至るまで一切の妥協を許さず、フィールドテストを繰り返し、日本人の体格や起伏に富んだ日本の地形にベストフィットする自転車で、2024年4月現在で16機種をラインアップしています。そのうち、E-BIKEは2機種あります。

HaNeRi:開催イベントの経験を商品開発に生かせるのも、アウトドアを軸に広く活動されているモンベル様の強みですね。

サイクルツーリズム推進

HaNeRi:モンベル様がサイクルツーリズムに携わっていらっしゃると知ったのはリリースがきっかけでした。神奈川県とのサイクリングツーリズムの取り組みはどんなきっかけで始まったのですか。

設楽:神奈川県の「サイクルツーリズムを推進したい」という意向を受け、ジャパンエコトラックへの登録、ルートマップの作成、ウェブやアプリの立ち上げを2023年12月に行いました。

HaNeRi:ルートマップを活用してサイクリングされた方の感想はいかがでしたか。

設楽:神奈川県は都心からも近い地域ということもあり大きな反響がありました。更なるルートの認知拡大を目指し、2024年にはメディアツアーを開催しました。専門誌から一般誌まで多くの媒体に参加していただき、アクティビティ自体の面白さや、地域の魅力に気付いたという感想を多くいただくことができました。

メディアツアー
メディアツアーの様子

HaNeRi:実際にアウトドア体験をされる方のご意見や感想は貴重ですよね。実店舗や「モンベル・アウトドア・チャレンジ」などでユーザーとコミュニケーションされる機会も多いのでしょうか。

設楽:店頭からイベントまでお客様と接する機会は多く、毎日ご意見をいただいております。商品開発からイベント開発、その他サービスの設定においてお客様の声というものは非常に大きなファクターです。

今後の目標

HaNeRi:今後の目標や、力を入れていきたい活動があれば教えてください。

設楽:今後もアウトドア愛好家の皆様に喜んでもらえる商品やサービスを開発していきます。また、アウトドアの可能性を信じて、「モンベル7つのミッション」を推進していきます。

モンベル7つのミッション
モンベル 7つのミッション

HaNeRi:アウトドアは老若男女が楽しめるアクティビティなので、特定の人だけ楽しければいいという考えではなく、どうすればみんなが楽しめるかという視点も重要ですね。弊社もサイクルツーリズムを推進する身として掲げていらっしゃるミッションに共感します。

貴重なお話をありがとうございました!
総合アウトドアブランドとして、アウトドア用品の販売やイベントなど、幅広い事業や活動を展開されているモンベルさん。
サービスの魅力の背景には、お客様の声を大切する姿勢や、地域活性化や自然環境保全への寄与がありました。
「ジャパンエコトラック」などを参考に、次のアウトドア体験を計画したいと思います!

★本記事で紹介したモンベルさんのお取り組み
環境スポーツイベント 「SEA TO SUMMIT」
日本全国のツアーやイベント 「モンベル・アウトドア・チャレンジ」
新しい旅のスタイル提案 「ジャパンエコトラック」

★ジャパンエコトラック公式アプリのダウンロードはこちら
Android(Google Play)
iOS(App Store)

画像協力:株式会社モンベル

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