【体験レポート】ふくしま浜通りサイクルツアー|復興の軌跡を辿る自転車旅

【体験レポート】ふくしま浜通りサイクルツアー|復興の軌跡を辿る自転車旅

2026年5月17日|ふくしま浜通りサイクルツアー体験レポート|自転車観光・復興支援

2026年5月17日、福島県浜通りエリアを自転車で巡る「浜通りサイクルツアー」に参加しました。海沿いを走る爽快感、地域の食や人との出会い、そして震災と原発事故の記憶に触れる時間。サイクリングを通じて、ふくしま浜通りの今を体感する一日となりました。

目次

1. ふくしま浜通サイクリングルートとは?

復興が進むふくしま浜通りを舞台に、サイクリングを楽しみながら、東日本大震災・原子力災害による「光と影」や、挑戦し続ける人々の想いを感じることができる「ホープツーリズム」を体感できる唯一のサイクルルートです。ナショナルサイクルルートの候補にも選出されています。

朝日に輝くオーシャンブルーと潮風、のびやかな里山、悠久の歴史と文化、新鮮なグルメや温泉を味わいながら走行できるのが魅力です。ルートは主に以下のエリアで構成されています。

海が見える坂道を走るふくしま浜通りサイクルツアーの参加者
海を望む道を走る、ふくしま浜通りサイクルツアーの様子
ふくしま浜通りの海沿いに広がるサイクリングルート
オーシャンビューを楽しめる、開放感のあるサイクリングルート

北側

相馬エリア

新地駅がゲートウェイ。「大洲海岸」や「松川浦大橋」などの絶景スポットが多数あります。

中央

双葉エリア

ホープツーリズム関連スポットが点在し、復興の歩みを感じられるエリア。2025年10月頃には富岡町内にゲートウェイとなるサイクル拠点が開所予定です。

南側

いわきエリア

いわき駅がゲートウェイ。「いわき七浜海道」が整備されており、観光スポットも充実しています。

山側

阿武隈高地エリア

のどかな里山風景を楽しめる、アップダウンのある上級者向けルートです。

2. ふくしま浜通エリアの自転車への取り組みについて

ふくしま浜通りエリアでは、自転車を活用した観光・地域振興に向けて、官民一体となった様々な取り組みが進められています。

サイクルトレインの本格運用

JR東日本水戸支社と連携し、常磐線のいわき駅~原ノ町駅間において、自転車を解体したり輪行袋に入れたりせず、そのまま列車内に持ち込める「常磐線浜通りサイクルトレイン」が土休日に通年で本格運用されています。

常磐線浜通りサイクルトレインの前で笑顔で写真撮影
常磐線浜通りサイクルトレインの前で笑顔で写真撮影
常磐線浜通りサイクルトレインに自転車をそのまま持ち込む様子
輪行袋を使わず、自転車と一緒に列車移動できるのが大きな魅力

サイクリスト受入環境の整備(いわき新舞子ハイツ)

いわき七浜海道沿線に位置する宿泊施設「いわき新舞子ハイツ」では、レンタサイクルやセルフメンテナンススペースを備えたサイクルステーションを整備するとともに、客室に自転車を持ち込めるようリノベーションを行うなど、サイクリストの活動拠点としての機能強化が図られています。

地域密着のサポート(颯サイクルなど)

四倉海岸に隣接する「颯サイクル」は、ロードバイクやE-bikeなどの充実したレンタサイクルを提供するだけでなく、日本サイクリングガイド協会認定ガイドによるツアーや洗車サービスなども実施し、サイクリストの総合案内所として機能しています。

3. 真山祐一氏の自転車による地域活性化の取り組みについて

真山祐一氏は、福島県議会議員として福島復興に全力で取り組む傍ら、ナショナルサイクルルート候補となった「ふくしま浜通りサイクルルート」の魅力を発信するため、自ら「浜サイツアー」を企画・主催しています。

初心者でも気軽に参加できるように、極力坂道を回避したり、サイクルトレインを利用してショートカットを組み込んだりする工夫を凝らしています。ルート選びから、電車の時間調整、昼食、中間貯蔵施設の見学ツアーの手配まで、複雑なパズルを組み立てるように自らコーディネートを行い、先頭に立って浜通りの自転車活用と地域活性化を牽引しています。

4. ふくしま浜通りサイクルツアー

2026年5月17日、真山祐一氏が主催する「浜通りサイクルツアー」に参加しました。普段あまり自転車に乗らない方を含む10名が参加し、いわき新舞子ハイツの倉田氏や颯サイクルの木村店長もサポートライダーとして同行しました。

夜の森の桜と優雅なテラスランチ

ツアーは富岡駅をスタートし、富岡町と大熊町を巡りました。夜の森エリアでは、桜のシーズン外でも道に描かれたピンクの矢羽や壁画アートで桜の雰囲気を感じながら走行。「夜の森バウム」で美味しいおやつ休憩を挟んだ後、「クマSUNテラス」のパニエでテイクアウトしたお弁当を、真新しいインキュベーション施設「CREVAおおくま」の3階テラスで優雅に味わいました。

夜の森エリアの桜の壁画前で撮影した集合写真
夜の森エリアの桜の壁画前で記念撮影
CREVAおおくまのテラスでランチを楽しむ参加者
CREVAおおくまのテラスで、景色を楽しみながらランチ休憩

震災の爪痕と復興への思い

午後はCREVAおおくまに自転車を置き、バスで環境省管理下にある中間貯蔵施設の見学へ。高台から福島第一原子力発電所を望み、除染で発生した土壌が保管されている様子を見学しました。敷地内に残る特別養護老人ホーム「サンライトおおくま」は震災当時のまま手付かずで、散乱した荷物や放置された車が残されており、慌ただしく避難した当時の緊迫した状況が生々しく伝わってきました。ブラウン管越しに見ていた事故の現場を直接目の当たりにし、復興について深く思いを馳せる時間となりました。

中間貯蔵施設の見学で復興の現状を見つめる参加者
中間貯蔵施設を見学し、復興の現状を見つめる時間に
震災の爪痕を感じる建物の様子
震災当時のまま残された建物から、当時の状況が伝わってきます

特別なレール体験とアート

大野駅からは「サイクルトレイン」を利用して夜ノ森駅までワープ。夜の森つつみ公園にて地域の小さな子供祭りを見学、ちょっとだけ地域の人々とふれあいました。その後、現代美術家・宮島達男氏によるアートプロジェクト「時の海 東北」の美術館予定地などを見学しました。最後は富岡のオーシャンビューを眺めながら、富岡駅近くのオシャレなサイクルショップ「TURTLE CYCLE」に立ち寄ってノンアルコールビールで乾杯し、無事にゴールを迎えました。

TURTLE CYCLE前で撮影したふくしま浜通りサイクルツアーの集合写真
TURTLE CYCLE前で記念撮影。ツアーの締めくくりにふさわしい、笑顔あふれる一枚

まとめ

今回のツアーでは、ルート案内やスポット紹介ができるサイクリングアプリ「SEEKCROW」も活用され、ロゲイニングのような新しい楽しみ方の可能性も感じられました。

忘れかけていた震災の記憶を呼び起こすと同時に、まだまだ終わっていない復興の現状を垣間見ることができた貴重な一日でした。震災や原発事故に負けず、自転車を通じて地域を活性化させようとする皆さんの熱いパッションに触れ、今後もふくしま浜通りを応援していきたいと強く感じました。

\ 走って見つける。投稿して広がる。 /

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